土地活用プランナーが教える土地活用

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土地活用の種類

畑・田んぼ(農地)の土地活用

ミミズク
遊休農地を活用したいとかんがえているのだけれど、どんな方法があるの?

ウサギ
遊休地となっている農地の活用法は大きく分けて3つあるよ!早速チェックしてみよう!

遊休農地の活用方法は3つ

田んぼや畑などの農地を相続した場合、土地活用策としては以下の3つの方法に分けられます。

  1. 農地のまま活用する
  2. 農地を「転用」して農地以外に活用する
  3. 農地を「転用前提」で売却・賃貸する

こう書くと、意外に幅広い活用方法があると感じるかもしれませんが、実はいずれの場合も「農業委員会」の許可が必要という点が一般の土地活用との大きな違いです。
農業委員会の許可がなければ、転用による売買や賃貸はもちろん、農地として活用するのさえままなりません。
いわば“自分の土地であって、自分の土地ではない”ような、がんじがらめの状態に置かれているのが、農地なのです。
では、現実の活用方法を順に見ていきましょう。

ミミズク
農地のまま活用する場合の違いを教えて!

ウサギ
農地のまま活用する方法にも、自分自身で行う方法と、農地を貸し出す方法とがあるよ。細かく調べてみよう!

?農地のまま活用する

農地の固定資産税は宅地の10分の1から1000分の1と言われ、税金の観点からは農地のまま活用するのは有効な方法です。
しかし、現実には他に仕事を持っていたり、居住地から遠かったりと、地主さんが充分に営農できないケースは多く、その場合は何らかの対策が必要です。

自身で耕作する

農地は、持っているだけで農地と認められるわけではありません
草を刈ったり肥料をあげたり病害虫の防除をしたりと、実際に耕作していることを農業委員会が確認して初めて、農地と認められるのです。
何もせずに放置しておくと「耕作放棄地」とみなされ、宅地並みに課税される場合があるので注意が必要です。
その打開策として、「果樹園」として自身が耕作し、市民農園とするのもひとつの方法。
栗や銀杏、ゆずなど、比較的雑草や虫に強く、たまに足を運ぶだけでも耕作できる果樹を植えるわけです(もちろんその場合でも、農業委員会の許可が必要です)。
地域によっては苗木代などの補助制度を設けている場合があるので、問い合わせてみると良いでしょう。

農家に貸す・売却する

農地は、農家もしくは新しく農業を始める人にしか売却できません
そういう意味では売却先は非常に限られます。
また、規模拡大を目指す農家は、平坦で道路が整備された大きな農地を求めます
大型機械による耕作・収穫が可能な農地以外は、規模拡大のメリットがないからです。
従って、このような農地以外では売却も貸し出しも難しいと考える必要があります。
また、売却・賃貸ともに、農業委員会の許可が必要です。
近隣の農家は、買い手や借り手の可能性を含めて“生きた情報”を持っているはずなので、所有地周辺の農家に相してみるのも有効な方法と言えます。
ただし、農家はコミュニティ意識が強いので信頼関係を充分に築いてから相談することが重要です。
いきなり売却や貸し出しの話を持ち出しても相手にされない恐れがあります。

農地集積バンクを活用する

農地集積バンク(農用地利用集積計画)とは、農地をまとめて大規模農家等に売却・賃借しやすくするために設けられた制度で、市町村が窓口になっています。
農地集積バンクは、地主さんと借り手(農家や農業法人など)をつなぎ、借り手が見つかれば地主さんが賃料や協力金を受け取る仕組みです。
地主さんは面倒な手続きから解放され、期間満了後(10年以上)は確実に土地が返還されます。
市町村の農政担当部署に問い合わせてみると良いでしょう。

ミミズク
農地は税金が安いけれど、大変そうなイメージだな・・・転用する場合にはどうすれば良いの?

ウサギ
転用の場合にも注意点がたくさんあるよ!転用のメリットとデメリットもしっかりとチェックしておこう!

農地を転用して農地以外に活用する

農地は簡単に言えば、耕作以外の使用が禁じたれた土地です。
その代り、固定資産税などの保有コストを低く抑え、広い土地の所有権を持っていてもわずかな負担で営農できるように配慮された土地と言えます。
農地を耕作以外の目的で使うには「転用」が必要で、農業委員会の許可が必要となります。
農地の転用許可は、場所にもよりますが簡単には得られないのが現状です。
また、転用そのものが原則認められていない農地(市街化調整区域、農用地区内農地、甲種農地、第1種農地等)もあり、まずは所有地の「農地区分」を農業委員会に確認する必要があります。
運よく転用が可能な農地であった場合は、使用目的(自宅建設、太陽光発電、資材置き場、駐車場など)を明記して農業委員会への「転用申請」を行います。
転用方法として、最近話題となっているのが、太陽光事業です。
太陽光発電設備を設置し、太陽光パネルで得た電気を売電する事で、収益を得るという方法なのですが、発電量によって、収益が異なりますから、太陽光パネルの設置場所に注意しなければいけず、向いている土地とそうではない土地がはっきりと分かれます
その他にも、マンション経営や、狭小アパートの建設などの賃貸経営の他に、駐車場経営や高齢者施設なども、太陽光発電機の設置と同様に人気があります。

ここで注意が必要なのは、転用が認められたら、目的を実現する必要がある点。
資金的な裏付けや、建築等の実現性が問われます
たとえば、建物を建築するなら“幅4m以上の道路に2m以上接している”必要があるし、電気・ガス・上下水道などのインフラも考慮しておかなくてはなりません。
さらに住宅を建てるには地盤改良や盛り土、造成などが必要な場合もあり、その場合は具体的な工事の計画や資金的な裏付けが必要になります。
つまり、“とりあえず転用だけ申請しておいて…”という曖昧な計画では許可が下りることはないのです。
転用を前提として金融機関や建設業者などとの具体的な交渉を進めた上で、転用申請を行うことになります。
もちろん、そこまで準備しても農業委員会の許可が得られない可能性があることは言うまでもありません。

農地を転用前提で売却・賃貸する

市街地に近い農地なら、農地を転用して、より収益性の期待できる、賃貸住宅や店舗、工場、倉庫などに活用する方法もあり得ます。
もちろん、農業委員会の許可が必要ですが、市街地に近い農地の場合は許可が得られるケースは少なくありません。
この場合、買い手や借り手を見つけ、売買契約書や賃貸借契約書などを揃えて申請する必要があるので、ハードルはさらに上がります
賃貸経営を取り入れる場合に注意しておきたいのは、賃貸借期間
一般定期借地権なら50年以上、事業用定期借地権(住居以外)でも10年以上50年未満となっているため、賃貸借契約期間中に相続人に渡るケースも多く、子供たちへの相続登記という視点も踏まえて検討する必要があります。

ミミズク
手続きをすすめるのが面倒だから、そのまま農地を放置しておいちゃダメ??

ウサギ
耕作放棄地となってしまうと、たくさんのデメリットがあるんだ。農地は放置しない事がお勧めだよ!

耕作放棄地の3つのデメリット

農地は固定資産税が安いこともあり“面倒だからそのまま放置している”という地主さんが少なからず見受けられます。
実際、平成22年の農林業センサスでは「耕作放棄地」が39万6千haと、全耕作地の実に10%を突破しています。
耕作放棄地は雑草や害虫を呼び、周辺の農家に悪影響を及ぼす他、ゴミの不法投棄、治水機能の低下等、環境への悪影響が多く、また、地主さんにも様々なデメリットをもたらします。

管理コストが増大

農地は、放置していると雑草が生えます。
さらにそのまま放置していると樹木が育ち、原野と化していきます。
草だけなら除草などの軽い管理コストで済みますが、太い樹木や笹などが繁茂して原野化した農地を再び農地に戻すには重機が必要で、莫大な費用が発生します。
特に水田は、水を蓄えられるよう粘土質の土でプール状の構造になっており、木の根やネズミなどによって穴が開いた場合、水田に戻すのは非常に難しくなります
従って、放置した農地は管理コストが年々膨らみ、高い工事費を支払って農地に戻しても、事業収入では到底ソロバンが合わなくなってしまう恐れが出てきます。

固定資産税がアップ

政府は耕作放棄地解消に向けた“アメとムチ”両方の施策を用意しています。
まず、ムチとしては耕作放棄地の増税を決定(29年度以降)。
農業委員会が再生可能と判定した耕作放棄地で、農地集積バンクへの貸し出し協議を勧告されることで、増税される仕組みです。
もしも耕作放棄地とみなされれば、面積が広い農地も多いため、地主さんにとっては大きな負担増になるでしょう。
一方、アメの政策としては「耕作放棄地再生利用緊急対策交付金」を創設(平成30年まで)。
耕作放棄地の再生のための費用を補助することで、農地としての利活用を後押ししているのです。
つまり、何もせず耕作放棄地にしておくよりも、交付金などを活用して農地として再生・維持して行った方が、税金が抑えられる上、農地として貸し出したり売却したりできるようになるため、有利と言えます。

相続税の上昇

農地は相続税も低く抑えられていますが、登記簿を登記した後、放置して農地と認められなくなれば、相続税まで跳ね上がる恐れがあります。
中には、高齢化により、農業を続けることが出来なくなってしまうような場合もある事でしょう。
特に都市部にまとまった農地の所有者である場合には注意が必要です。
これを回避するには、自身で耕作を続けるか、農家などに貸して耕作を続けてもらうことで、農地であり続ける事が大前提となります。
ただし、農業相続という観点ではもうひとつ、“子や孫の後継者の代まで耕作を継続できるかと”いう視点も必要です。
つまり「子供が耕作を続けられない」「貸している農家の次の世代が後を継がない」といった問題です。
もしも農業相続人がおらず、次世代の耕作継承に不安があるのなら、思い切って転用を模索する必要があるかもしれません。
転用してしまえば、固定資産税や相続税の評価は上がるものの、子供たちは転用に伴う苦労から解放されます。
首尾よく住居系の転用が実現できれば、相続税の軽減も可能なので、将来にわたる不安を一掃できる可能性もあるわけです。

このように、いまや農地は放置しておくことが許されない資産であり、農地として維持するか、転用して新たな土地活用を模索することが必要な時代となっています。
いずれにしても、現状において農地の土地活用は、農業委員会の判ひとつ
所有地が都市農地なのか農村にあるのかで、管轄する農業委員会の姿勢・判断は大きく変わります
まずは所有地を管轄する自治体もしくは農業委員会など専門家に相談するのが、第一歩と言えるでしょう。

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