あまり聞きなれない言葉ではありますが、土地を活用して収入を得ようと考えている人には、必ず知っておいて欲しい言葉です。
今回の記事では、「ロードサイドの土地活用と言えばテナント(店舗)経営」というテーマでお話していきたいと思います。
目次
ロードサイドの土地活用と言えばテナント(店舗)経営
ロードサイドでの土地活用として、一番に候補にあがるのがテナント経営です。主には下記のような店舗に貸します。
店舗の選択肢一覧
- ドライブイン(マクドナルドや吉野家などの)
- ファミリーレストラン
- ショッピングモール
- 靴屋
- 紳士服のお店
- ホームセンター
- ドラッグストア
- カーディーラー
- ガソリンスタンド
- 学習塾
- パチンコ屋
- アウトレットファーニチャー
- 書店
- 大型家電のお店
- スポーツセンターなどの複合商業施設など
などがわかりやすいロードサイド店舗の例としてはイメージしやすいのではないかと思います。
建物賃貸と土地賃貸
建物賃貸とは、建物を希望者に貸し出し、賃貸料をもらう不動産業のことを指しています。賃貸アパートや事務所のリースなどがそれです。
土地賃貸とは、土地だけを貸し、店舗の建設などはテナント側などに一任する事を指します。コインパーキングや駐輪場などがこれに該当します。
では、ロードサイドでのテナント経営をする時のメリットとデメリットを見てみましょう。
ロードサイドテナントのメリット
集客しやすい
車・バイク・自転車といった客層がターゲットとなるので、遠方の客も集客できます。
たとえば、過疎地にスターバックスを作っても人は集まりませんが、都心部に作れば爆発的な売り上げを見せます。ファミレスなどもそうですね。
事務所やアパート経営、コインパーキングなども同様に、アクセスの利便性が必須となる土地活用ではないので、その点は大きなメリットと言えるでしょう。
最小限の手間と長期的な収益の可能性がある
賃貸や駐車場・オフィスのリースにしても、管理者の管理がどうしても必要になってきます。不動産経営となると「不労所得」といったイメージを持たれれている方もいらっしゃると思いますが、実際は管理に結構な手間がかかるので、それほど簡単なものではありません。
ロードサイド店舗の経営であれば、ある建物や土地をテナント経営者に分配するという方式をとりますし、テナントの維持は各々が行うため、管理者にはほとんど手間はかかりません。
なので長いスパンで見ると、アパートやオフィスを貸して収益を得るよりも、ロードサイドのテナント経営の方が利益が上がることもあります。一般的にアパートの賃貸よりも利回りがよいとされ、不労所得というゴールを設定されているのであれば、不動産所得よりも、こちらの方に軍配が上がります。
ロードサイドテナントのデメリット
テナントの活動次第で収益が変動する
これは賃貸経営などでも同じ事が言えますが、テナント経営者がやめてしまい、撤退してしまうと、収益はなくなります。実際、テナントの移転や撤退は非常に多いですし、ハイリスクハイリターンではあります。
新しいテナントとの契約が決まったとしても、その店舗にあった内外装の改修工事が必要となるので、その分の費用はかかる事になります。 撤退するとペナルティーが発生するような契約を結んでおけば、リスクは最小限で食い止められるので、ぜひ活用してください。
ペナルティを破れば裁判に発展する可能性もあるので、その場合は当然手間や時間をとられることになります。経営素人にはハードルが高いので、経営コンサルタントに相談し、すすめていくと良いと思います。
資本金が必要
商業施設の建設には大きな資本金が必要となるため、ローンは必須。
これをデメリットと考えるか、リスクをバネと考えるかで経営者の資質が問われるところではあると思います。
事業用借地権方式はどうか?
この方法は、土地を貸し、店舗側が商業施設を建てるという方式です。ほぼノーリスクで最長50年契約と長期で経営でき安定した収益が入る反面、リターンも低く収益が少ないという欠点があります。
初期投資不要・中途解約もほぼなしと聞くと、初心者は飛びつきやすいビジネスモデルですが、リターンも少ないのでうまみがないのも事実です。
店舗経営ができる土地がどうかの判断方法
ロードサイド店舗というのは、一般に、徒歩や公共の交通機関ではなく、自家用車や、原付、自転車といった交通手段で来店できるお店を指します。多くはバイパスや、幹線道路沿いに作るのですが、基本的には郊外で、広々とした場所に作るのが一般的です。
詳しく見ていくと、車道の中央分離帯が途中で切れており、Uターンしやすいような場所は、車を運転するお客さんなどは入りやすいです。 渋滞しやすい場所なども集客率は下がってしまいますので避けます。実際に自分が運転してみたり、集客がうまくいっている店舗を参考にしましょう。
他には、運転手から死角になるような場所へのテナント建設は避けるべきです。左カーブなどは見にくく、テナント建設には向いていません。運転手の正面に見えるのがベストです。 見落としやすい点として、季節によっては街路樹の葉などがテナントの看板などを隠してしまうこともあるので注意が必要です。
大きな看板が目立つ店舗などは、これらの可能性も考慮して、看板にはお金をかけています。 テナント側は地震保険に加入する事が出来ませんので、店舗経営する場合は、地震が起きる事も想定した上で施設の建設を行う必要があります。 これらの点に気を付けてテナント建設を行うとよいでしょう。
実際にテナント建築をするまでの流れ
実際にテナントが出来るまでの流れは以下のような手順をイメージしてもらうとわかりやすいです。 まず、地主名義で建物を貸し賃貸料をもらう場合と、土地だけを貸して、店舗や建物は、テナント側が建設する2パターンが存在します。 建物の建て方も2種類あり、、、
- 地主がお金を集めて建設する方法
- テナント側が建設協力金とゆう形で建設する方法
の2種類。この2つを組み合わせた併用方式とゆう方法で建築する場合もあります。
併用方式とは、地主が建物を建築するための資金を一部集め、残りはテナントが建設協力金で補うというやり方です。多くがこのパターンを採用しており、資金ねん出に悩んでいる場合は、検討する価値があります。
上で説明した、事業用借地権方式というやり方もあるにはあります。この方法は、テナント側が建築するので、地主への負担はありませんが、薄利でうまみがないとゆう欠点もあります。
ロードサイド店舗として土地活用した場合の収支例
テナント経営の利回りは、イチから始める場合は建築費用により、大きく左右されます。
土地を所有しているケースで考えると、「年間賃料÷建築費用=利回り」という計算になるからです。
実際に、コンビニなどが経営できる建物を建築した場合で見てみると、約30坪の建築で、坪単価を50万想定。30坪×50万=1,500万となります。
あとは賃料いくらでコンビニ経営者に貸せるか?という話になりますが、25万取れるエリアなら利回りは約20%となります。土地を担保にして、1,500万を借り入れし、毎月25万の賃料を得る計算です。忘れてはいけないのが、借り入れ返済ですが、1500万を金利2%15年の融資がついた想定で、毎月の返済は10万を切ります。
上記例は、あくまでも概算にすぎませんので、具体的な提案などは土地活用の業者へ問い合わせる必要があります。
店舗経営のリスクと注意点
店舗経営のリスクは、テナントの撤退移転の推移が激しいのと、地震保険に加入できないなど不安定なビジネスではあります。
しかしながら、不動産投資の中では高利益を誇るビジネスモデルなので、テナント側が違反をしたらペナルティを課すなどの罰則を取り入れてリスク回避を行うとより利益の高い稼ぎ方が出来るはずです。
ここは土地活用の業者との話し合いになりますが、契約書の作成課程で、縛りを30年などの長期的なものにすれば、損する可能性も極端に低くなりますので、やり方次第で大きな利益を生むことが可能です。
また、契約書の内容よりも重要になってくるのが、テナントの販売しているブランドの商品力。ニーズがないものをどれだけ販売していても売れないので、市場に求められているものを適正価格で販売されているかどうかある程度把握しておく必要があります。 どれだけ施設やテナントがきれいでも、売れないものを販売していてはいつかつぶれます。