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限界集落での土地活用

ウサギ
少子高齢化が進み、限界集落となってしまった場合には、土地活用をする事はできるの?

クマ
高齢者が増え、過疎化が進んでいる土地では、土地活用はとても難しいと言われているんだ。だけど、土地活用策が0ではないんだよ。

ウサギ
限界集落での土地活用について、詳しく教えて!

クマ
限界集落での土地活用の注意点も合わせて詳しく説明するね!まずは、限界集落とはどんな地域を呼ぶのか、チェックしてみよう!

限界集落とは


限界集落の定義は「65歳以上の人口が50%を超える」コミュニティとされ、近い将来コミュニティの維持が限界を迎える地域を指します。
具体的には山村や農村などの過疎地域をイメージすればわかりやすく、平成22年時点ですでに全国に約65,000もの限界集落が存在しており、年々数を増やしているのが現状です。

では、なぜ65歳以上の人口が半数を超えるとコミュニティの維持が難しくなるのでしょうか。
それは、65歳以上の方が増えたことが問題なのではなく、その世代の子や孫である40代から下の世代がコミュニティを抜け出していることが最大の問題なのです。
40代から下の世代がコミュニティに残っていれば、相対的に65歳以上の割合が極端に増えることはありません。
しかし、コミュニティから通える範囲内に仕事や高等教育機関がなければ、どうしても若い世代の人たちはコミュニティ内にとどまることはできないのです。
その結果、集落は年金生活者である65歳以上の住民だけのコミュニティとなり、経済活動は大きく低下します。

商店や工務店などの自営業者は後継者もなく廃業を余儀なくされ、やがて小中学校や病院、スーパー、パチンコ店などの娯楽施設も次々に閉店することになり、人口流出を加速させます。

何とか引っ越しが可能な若い世代は中核都市に移り住み、残るのは中核都市に移り住む事すらできない、年金生活者だけ。こうなると、もはやコミュニティの維持は困難となり、65歳以上の住民が健康寿命(男性71歳、女性75歳)を迎える頃にはまさに「限界」を迎えると見られているのです。

しかも、限界集落には”予備軍“も多数存在します。
「純限界集落」と呼ばれるコミュニティで、こちらは「55歳以上の人口が50%を超える」集落。
この場合も、その子世代はコミュニティ外に出ている可能性が高く、10年後には限界集落になる危険性が極めて濃厚と見られます。

このように、日本中で中核都市圏への人口集中と、周辺市町村の過疎化・高齢化が同時進行しており、この傾向に歯止めを掛けるのは極めて難しいのが現状です。

<限界集落の区分>
準限界集落:55歳以上が人口の50%以上
限界集落:65歳以上が人口の50%以上
危機的集落:65歳以上が人口の70%以上

限界集落になる原因

限界集落が増えている要因としては、何といっても「仕事の有無」が最大の要因でしょう。

昔は、稲作や林業をベースに近くの工場で働けば、田舎でも何とか子育てができました。
しかし、現在では米や木材の価格が低迷し、さらに工場などが海外に出て行ったことから兼業も難しくなり、田舎で子育てすることが現実的に困難になってしまった地域が増えているのです。
子育てに必要な収入が得られなければ「わが子に惨めな思いをさせてまで墓や実家を守ることはできない」と考えるのは無理のない事。
仮に自分の代は墓や実家を守ったとしても、今度は子供に墓や実家を守るという大きな負担を押し付けてしまうので、自分の代で都市部に出て行こうと決断する方も多いようです。

つまり、集落から通える距離に安定した仕事が確保できなければ、あらゆる集落は今後「純限界集落」となり「限界集落」へと転落して行く可能性を秘めているということ。
逆に言えば、周辺市町村から人口を吸引できる中核都市とそのベッドタウン以外の集落は、すべて限界集落となってしまうリスクを内包していると言っても決して過言ではないのです。

限界集落化を阻止する取り組み

ウサギ
実際に限界集落での土地活用を進めている人はいるの?

クマ
NPO法人である棚田団は、岡山県の上山限界集落を実際に復活させた実績があるんだよ。だけど、その他の数多くの限界集落は、改善するまでには至っていないのが現状だよ。

このような現状に危機感を持った国や自治体では、すでに様々な対策に取り組んでいます。いくつか見ていきましょう。

空き家バンク

過疎化が進むと空き家が発生し、集落のイメージをさらに悪化させます。
そこで、その空き家となる住宅を活用して外部からの若い家族の移住を促進しようという一石二鳥を狙った試みが空き家バンクの登録です。

自治体や不動産会社の担当者が移住希望者と格安の物件をマッチングさせる仕組みとなり、空き家所有者に家賃が入る仕組みです。

実際に移住者の受け入れに成功して、田舎暮らしをしている例はごく一部にしかすぎません。
やはり、仕事がなければ若い家族の移住は難しく、仮に移住してもやはり子供は高校進学などを機に出ていくなど、定着は難しいのが現実なのです。

道の駅などの誘致

廃校になった小学校などを活用して、周辺の層産物などを販売する道の駅などを誘致するといった動きも見られます。
集落の地域住民が農産物や加工品を販売できれば貴重な現金収入になるし、観光客などが増えれば集落の他の産業の活性化につながるというのが狙いです。

しかし、一過性の観光客を呼んだところで、過疎を阻止するほどのカンフル剤にはなり得ないというのが実情のようです。

イベント事業

野外コンサートやマラソン大会など、地域の資源を生かした大規模なイベントを仕掛け、外部から大量の観光客や参加者を呼び込もうと協力する地域おこし協力隊も増えています。

しかし、こちらもイベントが終われば後には何も残らず、過疎の解消には至っていないのが現実です。

企業誘致

空き家や廃校を企業に格安で貸し出し、従業員の移住と地域の雇用を生み出そうという動きも見られます。

光通信が可能な場所なら、田舎を拠点にして仕事をすることに何の不都合もなく、自然豊かな環境で仕事ができる方が生産性も上がるというのがセールスポイントです。

しかし、サテライトオフィスのような形でさえ、拠点を実際に田舎に移す企業はごく一部にとどまっており、家族ごと引っ越してくるといった動きには至っていないのが現状です。
やはり、移住には教育や買い物、医療といった仕事以外の環境も整っていなければ現実的には難しいということなのでしょう。

 

このように、限界集落化を回避するための取り組みはいずれも空振りに終わっているのが現状です。
水が低きに流れるのと同じように、人も仕事(安定収入)に吸い寄せられるのは自然なこと。この流れを変えるのは、決して容易なことではありません。

限界集落の土地活用は可能か

ウサギ
じゃあ限界集落の土地を保有している場合にはどうしたら良いの?

クマ
少しでも早く売却をしてしまうという方法や、太陽光発電を取り入れるという方法もあるよ。そのまま保有し続けて、価値が出るまで待つ、というような人もいるよ。

もしも、所有地が既に限界集落にある場合や、将来限界集落になって行く可能性を否定できない場合、果たしてどんな土地活用が可能なのでしょうか。

太陽光発電事業

太陽光発電事業は、限界集落でも可能な数少ない土地活用策です。
限界集落なら山林などと違い、送電網や立派な道路も通っているはずなので、太陽光発電システムの設置も容易です。

周囲に民家がなければ近隣トラブルの心配もありません。
もちろん、固定価格買取制度が見直される可能性は常にあるので、早めに事業化するのがポイントです。

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売却

現在はまだ限界集落にはなっていないような場所なら、売却も重要な選択肢です。
実際、限界集落になる恐れがある場所は、なかなか購入希望者が現れません。
それに対し、地主は一斉に売りたいと言い出す可能性があり、その場合、地価は二束三文になる恐れすらあります。

少なくとも、限界集落の恐れがある地方の土地の地価や査定額は下がることはあっても値上がりする可能性はほぼないので、少しでも値が付く内に不動産屋などに売却して現金化してしまう方が賢明でしょう。
タイミングを間違えると、所有地がまったくの「無価値」になってしまう可能性さえあるのです。

保有し続ける

売却は見込めず、太陽光発電事業などのめども立たないような事態になった場合は、固定資産税を支払い続ける事になりますが、そのまま保有するしか方法はありません。
おそらく10年単位の時間軸で考えれば、やがて日本は20~30カ所程度の中核都市に集約され、限界集落などは食料とエネルギーの生産拠点として再整備されると考えられます。
ロボット農機具による大規模な農場や、屋内型の野菜生産工場や陸上養殖場、加工工場などが整備されるようになり、再び土地の需要が発生する可能性も期待されます。

資産価値が上がるかどうかわからなくても、それまではじっと土地を保有し続けるというのも、楽しみのひとつと言えるかもしれません。

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